続・歯の生え変わり②(サヨナラ最後の乳歯編)

こんにちは。仙台市若林区おろしまち歯科医院 臼井です。

今回は、もうすぐ4年生になる臼井家の長男Kゴウの歯の生え変わりのその後を、2年8か月ぶりにお伝えします。

これまでの生え変わりの様子は、

「乳歯が抜けていないのに永久歯が!?①」

「乳歯が抜けていないのに永久歯が!?②」

「続・歯の生え変わり①」

をご覧になってみてください。

歯の生え変わりの順番やスピードは、平均的な数値はデータとしてあるものの、身体の成長と一緒で子ども達一人一人で異なります。

Kゴウの生え変わりは、臼井自身がこれまでお口を見せてもらってきた多くの子ども達の中でも、最も早いケースであると言えることを初めにお伝えしておきます。

しかし、同じ学年のお友達と比べてかなり早いものの、それぞれの生え変わり方やタイミングに大きな問題は無いので、単純に身体の成長が早く訪れてきているのかもしれません。

平均的には、6歳前後で前歯の生え変わりが始まり、小学生の6年間の間に上下左右6本ずつの永久歯が生えて、中学生になる頃から卒業までに7本目の最後方臼歯が上下左右に生えそろう事で永久歯列が完成します。

いわゆる親知らずはさらに奥に8本目がその後、生えたり生えなかったりそれぞれです。

 

さて、先にお伝えした通り、まもなく4年生になる9歳のKゴウは、先日、124年振りの節分の日となった2月2日に、最後の乳歯となっていたE⏌(右上の5本目、第二乳臼歯)が抜けて、めでたく19本(注:Kゴウは右下の2本目の乳歯B⏋がもともと作られていない先天性欠如でした。通常は乳歯は全部で20本生えてきます)すべての乳歯が抜け終わりました。

その後抜けたところの永久歯も順調に生えてきて、3週間が経過した今はだいぶ歯列も整ってきたようです。

2年8か月前と現在のお口の状態を写真で比較してみると、

上顎が

下顎が

生え変わり途中だった以前と比べると、現在までの間に永久歯も大きく動いて歯並びが完成していていることが分かります。

上顎の歯並びはやや尖り気味で、前歯も少し前突しています。

これは、以前にも

「歯並びはどうやって決まるの?②(指しゃぶり編)」

でお伝えしたように、おしゃべり好きで鼻炎もちなKゴウは口呼吸がなかなか改善できていないため、唇の力が弱いために生じている歯並びと言えます。

今では、こうした唇の力に不安がある場合には、歯科医院で唇の力を測定して(保険適応)、お家でできる器具を用いた唇の筋力トレーニングを行う事で改善が見込めるケースもあるので、お子さんのお口がよくポカーンと開いているなあ、と気になる方は一度歯科医院にご相談ください。

ちなみに、Kゴウもこのトレーニングを始めたはずなのですが、あまり真面目に取り組んでいるとは言えず、毎日しっかり時間を決めてトレーニングを続けることが大切だということを身をもって示してくれているのかもしれません。

 

2年半前は下の歯並び(歯列弓)がどの様に変化していくか少し不安もありましたが、現在の様子をみると、左下の犬歯(3番)がやや外側にありますが、比較的きれいなU字型に永久歯が並んできたので様子をみていいと考えています。

そして今回、よく見てみると右下の一番奥に平均的には高学年から中学生にかけて生えてくる第二大臼歯(7⏋)がすでに生え始めてきていました。

だいぶ、早いですがすべての乳歯が抜けて、元々作られていない先天性欠如の右下側切歯(2⏋)以外の永久歯はほとんど生えそろってきているので、順番とタイミングはこちらも心配ありません。

ただし、この時期にはこれまで以上に歯磨きがとても大切になってくると言えるのです。

次回は、奥歯が生えてきている途中の歯磨きがなぜとても大切なのか。についてお話します。