こんにちは。仙台市若林区おろしまち歯科医院 歯科医の臼井です。
皆さんに、お口を開けて頂いている間に、我々歯科医が何をしているのか?
もちろん、ムシ歯などの治療をしている事は確かですが😅
「削ってつめます。」「根の治療を続けますね。」
治療の際に説明は受けているけど、実際に何を使ってどういう事をしているのか詳しくはわからないまま、お任せ頂いている方も少なくないかもしれません。
何となく聞けていなかったり、何をしているのか正直分からないけど治るならいいやと、聞かずにいた事を少しでもご理解、ご納得を頂いた上でお口を開いてもらえるようになって頂けたら嬉しいです👍
さて、今回からは「歯を削って詰める治療」に続いて、「根の治療」についてのお話です☝️
歯には「歯根」と呼ばれる根があります。
図では、ピンク色の歯肉に覆われ、オレンジ色の歯髄が通っている部分が歯根です☝️
上(咬合面)からムシ歯が徐々に深く進行してきています。
C1:ムシ歯が歯の白い部分(エナメル質)にとどまっているこの段階では、痛みもそれほど感じないため、ムシ歯になっていることに気が付かなかったり、気づいていてもそのまま放置してしまうと、
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C2:ムシ歯はさらに進行して、歯の内部(象牙質)に達します。この状態まで進行すると、冷たいものが染みるようになったり、ムシ歯の穴(う窩)に食べ物が入ると痛みを感じるようになります。
この段階で不安や、辛さを感じてご来院頂いたり、症状を訴える方が多いと思います。
まだ「削って詰める治療 ① ② ③」で対応できる可能性が高い状態です。
それでも我慢したり、忙しさからそのまま様子を見ていると
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C3:ムシ歯の原因菌が歯髄に到達してしまいます。細菌に感染した歯髄は炎症を起こします(歯髄炎)。
歯の痛みの中でも耐えがたいレベルの痛みです。
はじめのうちは、冷たい、熱いなど刺激を受けたときに一瞬ズキッと痛んでいたけれど、刺激をしなければどうにか我慢出来るかもしれません☹️
が、さらに細菌の感染が深く進んでいくと、
→何やら、物を噛めないほどの痛みが、、、😣
→そして、物を噛まなくても歯を噛み合わせられないほどの痛みが、、、😖
→ついに、何もしていなくてもズキズキ痛みが、、、😩
歯を出来る限り長い間もたせるためにも、歯髄(神経)を残しておくことを目指すのはとっても大切なことです☝️
逆に言えば、神経を取ったその時からその歯を失うまでのカウントダウンが始まってしまうと言うのも、あながち大げさではありません。
しかし、これまで読んでいただいたような状況にまで、ムシ歯の細菌が侵入してしまった際には、さらなる悪い事態になることを防ぐために神経を取る治療が必要となります。
これから数回にわたり、根の治療とは何をしているのかを説明する予定ですが、
まずは「根の治療」が必要になるほどのムシ歯というのは、すでにかなり大きく進行してしまった状態である事を覚えておいて頂ければと思います。
出来ればそうなる前に☝️そうならない様に✌️
定期的、早期に歯科を受診する事をオススメします❗️
次回は、残念ながら神経を取る必要が生じてしまった場合の「根の治療」のスタートとなる「抜髄(ばつずい)」についてのお話です。