こんにちは。仙台市若林区おろしまち歯科医院 臼井です。
前回は、内側に永久歯が見え始めてから半年が経って、ようやく一本目の乳歯が抜けたことをお伝えした、
2月に6歳を迎えたにも関わらず、卒園後もいつまでも幼稚園の時と同じように甘えん坊で「このままじゃ小学校に入れてもらえないかもしれないよ?」と言われながらも、無事4月に1年生になることができた、臼井家の末っ子<Sカ>の歯の生え変わりの様子。
「歯の生え変わり方〜ケースSカ〜⑦ついに❓やっと❓」
その後、「そろそろ抜いた方がいいかもね。」と<Sカ>に伝えていた、なかなかグラついてこないもう一本の乳前歯(左下の前歯)について、入学式を終えて小学校に通い始めたことで少しだけ大人に近づいた自覚を持ち始めたのか、<Sカ>本人が「抜いて欲しい」と希望したので、先日、
とうとう初めての抜歯をすることになりました❗️
チェア(治療台)に座っても、自分の意思で抜くことを決意したためか、怖がりな<Sカ>の割に意外に余裕な様子です。
ピンセットで動かしてみても、大きくグラついていない様子の左下の乳前歯(「A )。乳歯の歯根の吸収の仕方によっては、この様にグラつきがあまり見られないことがあります。
自然にグラついてきているようであれば様子を見ているうちに抜けたり、食事や歯みがきの際に力が加わって抜けたり、前回の<Sカ>の様に、自分でいじっているうちに抜けてくることが多いと思われますが、
あまりにもグラつきが見られない場合には、一度歯科医院でレントゲンなどでチェックしてもらうことをお勧めします。
乳歯は、永久歯に押される力で歯根が吸収する(溶けてなくなる)ことで、だんだんグラついてやがて抜けることになりますが、続いて生えてくるはずの永久歯が元々作られていない<先天性欠如>や、永久歯が思わぬ方向に進んでしまっていると、歯根の吸収が進まずいつまでもグラついてこない状態になっていることも考えられるためです。
<Sカ>の場合には、先に永久歯が内側にしっかりと生えてきていたため、今回抜歯をすることになった左下Aに関しては、続いて生えてくる左下切歯(「1 )は先天性欠如の可能性がなく、反対側の同名歯(前から数えて同じ順番に当たる歯)である右下Aが抜ける前にグラグラしてきていたことで、少しだけ様子を見てみましたが、あまり動き出す様子が見られなかったため、抜歯をした方がいいと判断したということになります。
↓ この後、抜歯直後や治癒途中の写真があります。わずかながら出血している画像です。苦手な方はご遠慮ください。
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初めて麻酔をして、感覚が無くなってから、少し力を加えるとすんなり抜けてくれました👍
抜けた乳歯をみてみると、歯根は前回抜けた右下の乳歯と同程度に順調に吸収していて、もしかしたら、もうちょっと様子をみていたらグラついてきた可能性もありましたが、<Sカ>本人が抜けてスッキリした様子でした。
翌日には抜いた後の穴もふさがり始めていました。
今は永久歯が前に移動してくるように、<Sカ>には舌で前歯を押すように声をかけていますが、ご覧のように、両隣の乳歯との間に2本の永久歯が並ぶスペースがあとちょっと足りていないため、顎の成長を待つ必要がありそうです。
↑抜歯から一週間後の様子です。
あまり変わっていないようにも見えますが、左下の永久歯も先に乳歯の抜けた右下と並ぶ程度には前方に動いてきているように見えます。
次に抜けてくるのは、少し動き始めている右上の乳前歯あたりでしょうか?
次回以降も、生え変わりの様子や、生えてきた永久歯の動き方を追いかけてお伝えしていきます❗️