歳をとったら歯茎が痩せて歯は抜けるの❓②

こんにちは。仙台市若林区おろしまち歯科医院 臼井です。

前回の続きです。

「歳をとったら歯茎が痩せて歯は抜けるの❓①」

健康な状態であれば、歳を重ねることで多少骨が減っても歯が抜けるようなほどではなく、

若いうちに歯周病にかかっている可能性が高くて、歳をとるに連れて歯周病が悪化するから骨が溶けて歯が抜けてしまうことにつながることが多い。

のは分かった。

でも、もう若い頃に戻って歯周病の予防や治療をすることなんて出来ないから、今更歯医者に通っても遅いんでないの❓

今の若い人たちは、若いうちから歯医者に通った方がいいって知っていてうらやましい。

とあきらめないでください。

初めて来院された時点で、残すことが出来ない、もしくは長く持たせることは難しい歯は抜歯が必要と判断せざるを得ない場合ももちろんあります。

が、残せる歯を一本でも多く残していくことを目指すことは、少しでも多くのものを噛めるだけではなく、長く元気に過ごしていくために、とても大切なことなんです。

では、すでに歯周病が進行してしまっていて、骨も減ってしまっているけれど残せる可能性がある歯を残すためにはどうしたらいいのでしょう。

まずは、毎日の歯磨きを徹底することから始まります。

定期的に歯医者に通って歯周病の予防をしているよ。という方々の全てが理想的な歯肉の状態を保っているかというと、残念ながらそうではありません。

周りで歯科を定期的に受診されている方に、歯医者に通って何をしているの❓と聞くと、

歯石を除去(スケーリング)をして歯をツルツルに磨いてもらうことで歯茎の状態を保っている。

とお答えになる方が多いかもしれません。

もちろんそれも正解です。

しかし、我々が定期検診でみなさんのお口の中を確認させていただく際に、最初に、そして最も細かく確認するのは、

歯磨きをきちんと行っているか、もしくは、的確に行うことができているか。という点です。

歯周病の原因は細菌。その細菌はプラーク(歯垢)という形で歯〜歯根の表面に付着しています。

つまり、プラークが除去できていない場所が部分的にでも存在すれば、いくら時間をかけて歯磨きをしていても、細菌は一向に減らず、むしろ増えていく可能性が残ります。

プラークは歯ブラシで擦り取ることで除去することができますが、逆に言えば、歯ブラシが当たっていなければ除去できていない。ということです。

おろしまち歯科医院では主にそれぞれ担当の歯科衛生士が、定期検診に際して染め出し液を使ってプラークに色をつけて、隅々までその付着状況を記録し、前回やこれまでの記録と比較します。

歯周病を予防するにも、進行を抑制するにもまずは、この記録が改善していくことが大前提となります。

つまり、みなさんご自身の毎日の歯磨きが歯周病予防、歯周病治療の第一歩となるため、

我々歯科医院が行うことは

ブラッシングの大切さを分かっていただけるようにお伝えすること、

プラークを除去するために有効なブラッシングの仕方をお話しすること。

に尽きます。

その上で、現在の歯肉の炎症状態やレントゲン写真などを踏まえてよくなった点や問題点を見つけ出して、必要に応じた治療を行っていくということになります。

年齢を重ねるごとに歯周病が悪化しやすく、骨が減ってしまう要因の一つが、

歯磨きをしているはずなのに除去できていないプラーク。

なぜ、これまで通りの歯磨きで除去できないプラークが増えていくのか。

歳をとったら歯茎が弱って歯が抜けていく❓

の謎を次回以降、もう少しお話させてください。