歯並びはどうやって決まるの❓①(永久歯のできる時期)

こんにちは。仙台市若林区おろしまち歯科医院 臼井です。

前回の「新・歯の生え変わり③(永久歯の歯並び編)」からの続きです。

 

永久歯の生え変わりは、下の前歯からスタートすることがほとんどです。

その時に、乳前歯が抜ける前に、永久歯が内側(舌側)に生えてきて心配される保護者の方からご相談を受けることも少なくありませんが、これは、下前歯の生え方として正常であることは、これまで何度か書かせて頂きました。

「乳歯が抜けていないのに永久歯が!?①」

「乳歯が抜けていないのに永久歯が!?②」

 

なんで、そのように生えてくるの❓

これが心配ないなら、心配な生え変わりの状態ってどういう状態❓

 

それには、歯の生え変わりの仕組みを知ると分かりやすいかもしれません。

歯並びに影響を与える要因は様々ですが、最も大きな要因の一つと言えるのが、永久歯1本1本の大きさ(横幅)と顎(顎骨)の成長具合です。

 

永久歯が作られ始める時期は1本1本異なりますが、

最も早い第一大臼歯(6歳臼歯)や前歯(1~3番)は、実はお母さんのお腹の中にいる時(妊娠4ヶ月~6か月頃)からすでに作られ始めているんです。

もちろん、この頃は、まだ歯の卵の様な歯胚(しはい)と呼ばれる状態が認められるだけですが、この歯胚が成長して歯が形成されるので、すでに歯が出来始めていると言えます。

乳歯の場合は、この頃にできた歯胚がそのまま成長し、生後2ヵ月頃には、歯茎の中ですでに歯冠(口の中で見える部分)が完成し始めます。

永久歯で最も早く歯冠が完成するのは、前歯ではなく第一大臼歯(6歳臼歯)で、2.5~3歳頃

次いで4~5歳頃に前歯の歯冠が完成します。

そして、ここが歯並びに影響を与える要因の一つである歯の大きさについてのポイント☝️

 

歯の大きさ(横幅)は、歯茎の中で歯冠が完成した時点から一生変わらないんです❗️

 

一生どころか、多くの生物の歯が、化石になっても残っている事を考えると、一度できた歯はむし歯にならなければ永久に変わらないとも言えます。永久歯という呼び名も大げさではないんですね😌

私、臼井が皆さんの歯を大切に守っていくお手伝いやアドバイスに全力を尽くしたいと考える理由の一つでもあります。しっかり自分の歯を残していきたいですよね、永久に😁

つまり6歳前後で、めでたく生え始めたお子さんの永久歯も、初めは白いものが少し見える程度で小さいようにも思えますが、実はその時点で、歯冠部(歯の頭の部分)は、すでに保護者の皆さんご自身の歯と同じ大きさに成長しているんです。

見えているのは、歯冠のほんのわずかな部分なのです🤏

 

ちなみに、この段階では歯の根っこ(歯根)は、まだ未完成で、歯が生えてから3~4年かけて、歯茎の中では根っこがニョキニョキと伸びていきます。

 

一方で、顎の骨は、身体の成長に伴って大きく強くなっていきます💪

生え変わりが始まったばかりの6歳前後では、すでに大人と同じ大きさに成長した生えてくる歯の大きさ(横幅)に対して、顎の大きさが小さいため、とりあえず生えられる方向に生えてくることがあるため、下の前歯では乳歯が抜ける前に永久歯が内側(舌側)に生えてくる様子が見られるのです。

 

今回は、歯並びに影響を及ぼす要因のうち、歯の大きさ(横幅)と顎の大きさ(成長)について触れましたが、

歯並びが悪くなる大きな理由の一つは、

歯の大きさに対して、顎の成長が不足していることが挙げられます☝️

このうち、歯の大きさは、自分で決められることではなく、削らない限りどうやっても変えることは出来ません。

しかし、顎の骨の大きさは、成長の仕方や習慣で大きく異なります。

頭の大きさは、幼少期に成人と同程度まで急速に大きくなりますが、顎の骨の成長は、出生時から身体の成長と同じように20歳前後まで少しづつ大きくなっていきます。

幼少期から、あまり噛まなくてもいい柔らかいものばかりを食べていると、十分な顎の発育が得られないので、歯ごたえのあるものも、食事やおやつの中に取り入れて、しっかりと良く噛んで食べるように教えてあげましょう🦷

指しゃぶりなど、その他の歯並びに影響を与える要因については、次の機会にお話しします。

 

素晴らしいスタートをきった東北楽天ゴールデンイーグルスも、入れ替わりが激しくなってきた首位争いに加わるべく毎日熱い戦いを見せてくれていますね。応援してます‼️

暑さや新型コロナへの対策を万全に、体調管理には十分に気を付けてお過ごしください😌