新・歯の生え変わり①(エナメル質形成不全症編)

こんにちは。仙台市若林区おろしまち歯科医院 臼井です。

 

本ブログで時折お伝えしております臼井家の3人の子どもたちにモデルになってもらっての、歯の生え変わりシリーズ(?)

気がついたら前回の<続・歯の生え変わり>から2年も経ってしまっておりました…😅

現在の臼井家は、

9歳(3年生)👦長男 Kゴウ

6歳(年長組)🧒長女 Hカ

3歳(年少組)👶次女 Sカ

と、いつの間にか赤ん坊がいなくなり、さらに賑やかに…^^;

 

前回までは、長男Kゴウの生え変わりをお伝えしてきましたが、今回、思い出したように歯の生え変わりシリーズを書こうと思ったきっかけがこちら↓

長女Hカの歯が生え変わり始めたからです☝️

 

少し早めだったKゴウと比べて、平均的なほぼ6歳で生え変わりが始まったHカ。

 

初めて乳歯が抜けた時まで、少しだけ時を戻して経過を見てみましょう⏳

4月10日

Kゴウの時と同様に、下の前歯(乳中切歯)が動き始める前に、内側(舌側)に永久歯が生えてきました。

乳歯が抜ける前に永久歯が内側に生えてくると、心配になるお気持ちは分かります😔

が、あまり心配はいりません。

Kゴウの生え変わりの経過を追った以前のブログを読んでみてくださいね。↓

<乳歯が抜けてないのに永久歯が!?①>

Hカのこの前歯もどの様に動いていくのか、今後も追い続けます😁

同じ日に撮った写真では、左下の奥にも永久歯(第一大臼歯)が生えてきているのが見えます。

6歳臼歯と呼ばれるのも、納得ですね。

でも、この永久歯、色が少し白っぽく黄色っぽく見えますね。

エナメル質形成不全かもしれません。

エナメル質形成不全症には、エナメル質が十分に作られない<エナメル質減形成>と、エナメル質が十分に硬くならない<エナメル質石灰化不全>の2つのタイプがあります。

このHカの歯の場合は、歯の一部の色が不透明で、大部分は透明感のある状態なので、おそらく石灰化不全なのかもしれません。

永久歯の大きさや形は、ムシ歯で削ったり、歯ぎしりで磨耗したり、硬い物を噛んで欠けたりする事がなければ、完成してから変わることはありません。

しかし、生えてきたばかりの幼若永久歯は、形は一人前でも、まだ未成熟で柔らかいもの。

これから2〜3年かけて石灰化が進んで成熟し、硬く強くなっていきます。

そのため、この時期には多少色が不透明であっても大きな心配はありませんが、だからこそ、生えかけている、もしくは生えてきたばかりのこの時期が最もムシ歯に気をつけなくてはいけない時期でもあるのです⚠️

仕上げ磨きは何歳まで必要❓

というご質問には、皆さんが思っているよりも長めに感じるかと思いますが、

6歳臼歯が成熟して、自分でもある程度上手に歯磨きができる様になる8〜9歳までは少なくとも続ける事をオススメしています☝️

 

また、Hカの様に一部分の色の違い程度であれば、歯磨きと定期的なフッ化物の塗布で歯を強くしながら、経過をみることでおそらく心配はありませんが、

生えてくる永久歯の多くが生えてきた時から、同じように白っぽかったり、茶色っぽく見えたり、歯が削れているような状態の時には、エナメル質が十分に作られない<減形成>の可能性があり、ムシ歯のリスクが非常に高く、歯磨きでも歯の表面が大きく削れてしまうなどの心配があるので、より注意が必要です。

心配なケースか、そうでないかはご自身で判断せずに、歯科を受診してチェックしてもらう事をオススメします☝️

HカやKゴウの生え変わりの様子については、これから数回に渡ってお伝えします。

ちなみに、乳歯が生えそろって、最近仕上げ磨きはママばかりをご指名な末っ子Sカは、何でもお姉ちゃんのマネをしています。