こんにちは。仙台市若林区おろしまち歯科医院 臼井です。
定期的に歯科を受診して、お口のチェックとブラッシング指導を受けている方でも、
毎日仕事を頑張って帰るとヘトヘトになっていたり、ついつい楽しく飲み過ぎて家に帰りついたらそのまま眠ってしまったりと、
ブラッシングがおろそかになってしまう事もゼロではないかもしれません。
「今日は歯医者に行く日だし、歯磨きチェックもされるから、最近ブラッシングご適当になってたけど、行く前に一生懸命磨いておこう。」
「バレないよね❓それとも歯医者や衛生士が見たら普段のブラッシングが適当なのってバレてるの❓」
歯科医になった今でこそ、そうする事で生じるリスクを知っているため、どんな状況でも最後の力を振り絞って歯磨きをしてから寝るようになれた臼井ですが😅
学生時代までは面倒になったり、強くもないお酒を調子に乗って飲み過ぎたりした日は、気づくと朝になっている事も度々ありました。
それでも、朝起きてからしっかりとブラッシングをしていれば、それほど大きな問題はありません。
が、この「しっかりと」というのがポイントで、前回のブログでお伝えしたように、目一杯磨いているつもりでも、歯ブラシだけで除去できるプラークは60%程度だそうです。
ましてや、おおまかに歯ブラシだけで磨く程度では、半分以上のプラークはお口の中に残ったままになっている可能性が高いということになります。
そもそも食べカスが、歯面に付いてから細菌が増殖してプラーク(歯垢)になるには24時間かかるため、白くペットリとしたプラークが付いている時点で、少なくとも24時間はその部分の清掃が出来ていない事が予想されます。
そして、歯の表面はキレイに磨けていても、歯と歯肉の間や、歯と歯の間にプラークが付着していると、周辺の歯肉は炎症を起こして、腫れたり軽く触れるだけで出血するようになります。
歯科医院でお口のチェックをする際には、まず目で見てむし歯や歯肉の腫れがないかを見ています。歯肉に明らかな腫れがあると、見た目に分かります。
また、歯周ポケットの有無を確認するために、チクチクと歯と歯肉の間の深さを計ります。その30秒後に出血があるかどうかで、歯肉が炎症を起こしているかどうかが分かります。
触れてもいないのに歯肉から出血している場合には、重度の炎症が生じていることになります。
毎日、適切なブラッシングが出来ていれば、歯肉に炎症がら生じることがないため、ポケット測定をしても歯肉から出血する事はありません。
そして、深部で炎症を起こしている歯肉は、表面だけ磨いても、残念ながらすぐに改善できるものではありません。
つまり、お口のチェックをすると、毎日のブラッシングが適切に行われているかどうか、プラークコントロールができているかどうかが分かります。
ただし、分かるのはプラークがしっかりと除去出来ていないために、歯肉に炎症が生じているという事実だけで、
それがただちに、普段のブラッシングを頑張っていない、と断定するものではありません。
頑張っているのに炎症が改善しない😥という方は、歯磨きの頑張り方に誤りがある可能性が高いので、担当の歯科衛生士に相談してみてください。
ご自身で適切なプラークコントロールが出来るようになるまで、何度でも丁寧にブラッシング指導をさせて頂きます☝️
でも、当然歯医者に来る前だけ頑張って磨いていても、むし歯のリスクや歯肉の炎症、歯周病の改善は期待出来ません❗️
せっかく定期的に歯科医院に通っている努力を最大限活かすには、歯科医院で受けたブラッシング指導を、お家でしっかりと実践して頂く事が大切です👍