穴もないのにムシ歯なの❓

こんにちは。仙台市若林区おろしまち歯科医院 臼井です。

歯医者は歯が痛くなったり、歯茎が腫れたりしたら仕方なく行くところ。

ではなく、

むし歯や歯周病にならないように、もしくは悪化させないために、症状がないうちに定期的にいくところ。

という考え方が、臼井が歯科医師になった19年前と比べても、だいぶ多くの方に広まってきたように感じます。

おろしまち歯科医院に来ていただいている患者さんには、

初めは痛みや困っていることを改善するために通っている内に、いつかはその様な考え方を持っていただいて、ご自身の健康を守るために自発的に定期的に歯科を受診しようと思えるようになって頂きたい。

という思いからカウンセリングや治療の際のお話しを通じて、定期的な歯科受診の大切さやメリットについてお伝えさせていただいております。

少しずつテレビや雑誌、著名人のコメントなどの影響もあって、歯医者は痛くなってからいくのではなく、症状がないうちから行っておいた方が辛い思いをすることも少なく、健康を保つ効果が大きいことを多くの方に知っていただけるようになってきました。

普段お口のことで困っていることがなかったり、興味があまり無い方が、歯科医院のホームページやブログを開いて見ようと思うことはほとんど無いと思います。

でも、テレビや自分が興味のある著名人が書いている歯に関する記事などをたまたま見て、何となくでも自分のお口の中が気になったり、ちょっと歯医者に行ってみようかな。と思うきっかけになることが増えてきたのはとてもいい事だと思います。

おかげで、

「特に気になる症状はないけれど、全体的に悪いところが無いかみてほしい。」

というご希望で来院される方も最近増えてきたように感じます。

「痛んだり、しみることも無いし、ムシ歯はないと思うのですが。」

とおっしゃる患者さんのお口を拝見すると、確かに穴が空いていたり、見た目にははっきりとしたムシ歯が見当たらないことも少なくありません。

ところが、レントゲン写真を撮ってみると、歯と歯の間に明らかなムシ歯が見つかったり、外側から見た時には、溝にほんの少しだけポツンと黒い点があるだけの歯が、その内側では実は神経に近いところまで深くムシ歯が進行していることがあります。

この様に、一見すると問題がない歯のように見えて、実は治療が必要な状態になってしまっているムシ歯を<不顕性う蝕>と呼びます。

顕性(けんせい)とは、はっきりと目に見えて現れる。といった意味があり、遺伝や感染症の説明などでもよく用いられる言葉です。

顕性の反対なので、不顕性。はっきりと見えていない、現れていない状態ということになります。

この様な症状もない<不顕性う蝕>は、歯科医院でレントゲンを撮ってみて初めて見つけることができるため、気が付かない内に大きく進行してしまっていることも少なくありません。

そして、知らない内に歯の内側がムシ歯で脆くなり、何かを噛んだ拍子に、一層だけ残っていた歯の外側がガリッとかけた瞬間に激痛が走り、その後は眠れないほどの痛みが続いたりすることも。

そうなると早急に歯の神経を取らないと痛みが治らなかったり、場合によっては抜歯をしないといけないという事態にも。

と、怖い話ばかりをしてしまいましたが、

穴や痛みがなくとも、ムシ歯ができている、あるいはすでに進行してしまっていることは、そう珍しいことでは無いことを知って頂き、その様な目に見えるムシ歯になっていない内に、歯科医院でお口のチェックをしてもらうことが大切なんだなあ。

と、このブログをたまたま読んだ方が感じて、歯医者に行っておこうかな。と思った方が一人でもいらっしゃったら幸いです😁