こんにちは。仙台市若林区 おろしまち歯科医院 歯科医の臼井です。
引き続き、お口の検査についてのお話です。
これまでは、
①問診
②視診 ③口腔内写真撮影
④ポケット測定
についてお話してきました。
今回は、
⑤エックス線写真撮影について☝️
いわゆるレントゲン写真です。
当院では、⑴パノラマエックス線写真と、⑵デンタルエックス線写真の2種類のエックス線写真を診断に用いています。
⑴パノラマエックス線写真
この様にお口全体が1枚の写真に写ります。
このパノラマエックス線写真は、
虫歯の有無や
歯槽骨の吸収具合、
埋まっている親知らずや、
これから生えてくる永久歯の状態や有無、
顎関節や上顎洞の状態などを
全体的に一枚の写真で把握出来るため、
診断するための重要な資料となります。
しかし、色々写って便利なパノラマエックス線写真ですが、性質上、実は細かい部分についてはあまり鮮明には写っていないので、明らかな大きい虫歯や、病変について把握出来る一方で、虫歯がどの程度進行しているかや、詳しい骨の吸収具合などについてはパノラマエックス線写真だけから判断することは困難であったり、見誤る可能性が生じてしまいます。
そこで必要になるのが、
⑵デンタルエックス線写真 です。
こちらは、部位やフィルムまたは、イメージセンサーのサイズによって違いはありますが、大体2〜4本位の歯をパノラマエックス線写真よりも、それぞれを大きく鮮明に写すことが出来ます。
パノラマエックス線写真では、ハッキリと写っていなかった歯根の先の病変や、歯と歯の間のムシ歯がデンタルエックス線写真を撮ることで見つかったり、診断が出来る事も多くあります。
じゃあ、全部の部位をデンタルエックス線写真で写した方がいいじゃないか。とも思いますよね😅
ある面から考えるとその通りなんです。
そこで用いられるのが、デンタルエックス線写真の10枚法、または14枚法と呼ばれる撮影法です🖐🖐
全ての部位を少しずつずらしながら、10〜14枚のデンタルエックス線写真を撮影して、ズラリと並べる方法です。
この方法であれば、全ての歯の細かな診断や、特に歯槽骨の形状や吸収の程度については、かなり正確に把握することが可能になります。
が、
一度に10枚以上のレントゲンを撮影する必要があることで患者さんに少し頑張って頂く必要があったり、
歯や歯槽骨の上縁については把握できても、深い部分の骨の異変や、顎関節、上顎洞などの状態については分からない、など全てをフォロー出来る訳ではありません。
じゃあ、どの撮影法が一番いいんですか❓
実は、どの方法も必要なんです☝️
一本のムシ歯だけを治すだけであれば、その部分だけをデンタルエックス線写真で確認出来れば問題ありません。
しかし、お口全体の状態を確認、改善しようと思った時には、一度に全体を確認出来るパノラマエックス線写真が有効であり、
パノラマエックス線写真で、ムシ歯や病変が疑われる写り方をしている部分に関してはデンタルエックス線写真で、さらに詳しく確認した上で、治療を進めたり、
全顎的な歯周病の進行が認められる場合には、デンタルエックス線写真の10枚法を用いて、歯槽骨の状態を細かく評価しておくことが望ましかったり、
医院や場合によって、口腔用CTや、その他特殊な撮影法を用いる事もあります☝️
一口にレントゲン写真を撮ると言っても、必要性や目的によって、実に様々な撮影法を組み合わせることで、より精密な診断や治療計画につながる事を知って頂けたら幸いです😊
尚、当院もそうですが、最近の歯科医院の多くが採用しているデジタルエックス線写真では、以前の、フィルムに撮影してから暗室や現像機で現像していた方法に比べ、被ばく線量(身体に受けるX線量)は1/4〜1/10に抑えられています。
現像する時間も必要なくすぐにPCで確認出来る事も大きなメリットです👌
デジタルが当たり前になってきたのは、実はここ10年位の話で、今でも以前の方法をご存知の患者さんも多いので、特に数年ぶりに歯医者に来たという方の中には、
え❗️今撮ったのがもう見られるの⁉️
と驚かれる方もいらっしゃいます。
今でこそ、当たり前にPCで拡大したり、明るさを修正したり出来ますが、
そういえば、臼井が歯医者になった頃もまだフィルムで撮影して現像していたなぁ。
と今回のブログを書いていて、しみじみと時代、特に技術の進歩を改めて感じました😁
さて、2018年の診療は本日で終了です。
2019年は1月5日(土)より診療を開始致しますので、ご理解のほど、よろしくお願いします。
本年も多くの皆様にご協力を頂き、おろしまち歯科医院一同、心より感謝申し上げます。
来年も、一人でも多くの皆様に、来て良かったと感じて頂ける歯科医院を目指して、お口の健康を守るために、精一杯お手伝いをさせて頂きますので、お口の事でお困りの際には何でもご相談ください‼️
尚、年末年始に急なお痛みなどでお困りの際には、
こちら→「年末年始休診のお知らせ」
に休日診療所のご案内がございますので、ご参照ください。
皆さまにとって、2019年がより良い一年となりますように🙏
良いお年をお迎えください🎍
おろしまち歯科医院 臼井 真言