こんにちは。仙台市若林区おろしまち歯科医院 歯科医の臼井です。
前回に続いて、お口の中の診査についてのお話です。
今回は、お口の中の状態を把握するための色々な検査について。
②視診
目で見て状況を確認します。
・虫歯はある?どの位の大きさ?
・傷は?出血はしてる?
・歯の数は?
・歯石や着色のつき方は?
・噛み合わせは?
などなど分かりやすいものから、
・歯肉の色み
・腫れや膨らみの有無
・顔全体の様子
・歯が生えている方向
・舌の形や色合い
・頬や唇の状態
・被せ物や詰め物の状況
・口の開け方、閉じ方
・表情
などなどパッとみて正常か問題があるのか判断のつきにくいものまで、とにかくよく見て細かくチェックします。
たとえば、歯一本についても、大きさ、形、色、治療経験の有無、噛み合わせ、明らかな虫歯の有無、歯肉の状態、などなどしっかりと見ることで多くの情報を得ることができ、その情報が疾患の原因を探り、治療の仕方を決める上でとても大切なんです。
また、歯一本だけを見ていては気がつかない間接的な原因の可能性が、その歯だけではなく、お口全体、またはお顔全体、時には身体全体に目を向けることで見えてくることもあります。
●歯式を確認
それらの事を確認しながら、お口の中を拝見します。
「歯式をとる」というのは、全ての歯がどの様な状態なのかを記録する事☝️
チェアを倒して、お口の中を口腔内用のミラーを用いて見せていただいて、「右上7番ノーマルです。右上6番C1です。…」と学校での歯科検診でも皆さん経験されているであろう、あれです💁♂️
歯を数字やアルファベットで表す表し方は
こちらのブログ→ 「歯って何本あるの❓」
をご覧下さい。
当院では、専用の端末に入力してパソコンに送信し、お一人ずつデータを記録しておりますので、初めてお越しいただいてから今までの治療経過や、生え変わりの様子など成長過程も知ることができます。
検査の度に、結果を印刷してお渡ししておりますが、いつでも参照出来るデータとして保管致しておりますので、以前の状態やどんな治療をしてきたかお聞きになりたい時には、いつでもお尋ね下さい☝️
さて、まずはお口の中を拝見致しましたが、
目で見て明らかな症状はその時に分かりますが、普段がどの様な状態なのか、または変化が生じているのかどうかは、一回毎にその場で見せて頂くだけでは分かりません。
そこで、当院で行なっているのが
②口腔内写真撮影
です。
カウンセリングや、説明をさせて頂いていても、
「写真は撮る必要があるの?」
「前にも撮ったけどまた撮るの?」
といった疑問やご質問が一番多い検査の一つです。
ここまで読んで下さった方は、写真を撮って記録しておくことで、以前との変化や問題が無い時にはどの様な状態だったのかを比較して知ることが出来るという、口腔内写真の必要性を感じて頂けていると思いますが、
他にも、歯肉の微妙な色合いや、一人一人、また一本一本で一つとして同じものはない噛み合わせの状態などを、全て言葉だけで記録しておくことよりも、毎回同じアングル、同じ大きさでカラー写真を撮影して残しておくことの方が、得られる、残せる情報量は格段に違います。
また、残念ながら臼井は、全ての方のお口の状態をつぶさに映像として記憶しておける様な、超人的な記憶力は持ち合わせておりません😓
写真に残しておくことで、後ほど治療計画を検討する際に記憶や言葉だけではなく、客観的に正確な情報として画像をもとに検討することが出来るのです。
ケースによっては、以前の写真を見ることで、その時には分からなかった変化や、問題点などを時間を遡って確認出来ることも大きなメリットです。
変わりがないから撮らなくてもいいのではなく、変わりがないかどうかは、写真を比較することで分かる事なんですね☝️
検査はまだまだ続きます😅
お口の状態を把握するために、どんな検査を何故沢山やる必要があるのか。
これからも少しずつお話していきますので、読んでみてやっぱり分からないことや、気になることはそのままにしないで、何でも聞いてくださいね👍