患者様、関係者皆様方へ歯科医院を再開するにあたって

患者様、関係者皆様方へ

歯科医院を再開するにあったて


平成23年3月18日(金)

医療法人社団青葉会

理事長 笠原 一規

 

この度の震災の発生に際し、被害を受けられた皆様方に心よりお見舞いを申し上げます。1日でも早く復旧されますことを心からお祈り申し上げます。


ま た、本来なら無事な私が励まさなければならないところを、多くの患者様、私たちを日頃から応援してくれている多くの関係者の皆様、そしてこのような、まだ余震止 まぬこの時期に働く事に対して、少なからず不安を持っているスタッフの親御様そしてご家族の皆様には、言葉ではあらわせないくらいの感謝の気持ちで今文章 を書いています。


本当に、本当にありがとうございます。


今回は私も生まれてから41年間体験のしたことのない、大きな大きな震災に会い、とても大きな衝撃と大きな痛みと大きな失望感とそして前に進まないと行けない気持ちで、今生きています。

 

スタッフのみんなも、幸い大きな怪我もなく、また家族の安全の確認も出来、ほっとしている気持ちもあると思いますが、親戚や友人の安否の確認も出来てなく、 不安でやりきれない日々を過ごしている人もいます。また現在も続く余震の影響の中で1人夜も寝れない日々を過ごしてるスタッフもいるかと思います。また、 見た目だけでは判断できない大きな心の傷を負っている事と思います。

 

先日私の大学時代のラグビー部の同級生から、私自身最近連絡を取ってもいなかった、かつての親友から突然電話をもらいました。私は「おー久しぶり」と軽く声 をかけましたが、彼は私の声を聞いてただ「生きてて良かった」と一言つぶやき、そして私の電話口で泣き始めました。私は、接客中だったこともありますが、 「大丈夫だったよ。もし何か送ってくれるのなら、ガソリン5000リットル送ってね」と自分自身こんなにも人に心配されていることに対して驚いたのもあり ますし、照れ隠しの意味もあり、冗談でごまかしました。本当はとても自分が生きているだけで、こんなにも意味のあるものなのかと思ったし、またこんなにも 思ってくれている人がいるんだと思うだけで、気持ちが一杯になりました。

 

きっと皆様も同じ体験をされたのではないでしょうか?また今回生きている事の素晴らしさも感じたのではないでしょうか。またこの生きている事に対して、私たちが被災した方のためにも何が出来るか考えたことだと思います。

 

昨日から、かさはら歯科医院、パーク歯科クリニック、いずみ歯科医院、明日よりおろしまち歯科医院もどうにか電気、水道が開通したことで、開くことが出来ま す。まだレントゲンなどが故障のため使えない部分もありますが、これも多くの復興に携わった多くの人々のお陰だと思っています。私たちが出来る一生懸命の 事を感謝をあらわすためにも行っていきたいと思っています。

 

これから、私も体験した事のないような事態が私たちに、また生じてくる事もあるかも知れません。だからこそ、私たちが元気をだして、宮城の皆様が元気になれる場所を作らないといけないと思っています。


私はスタッフみんなと力を合わせて、この困難に立ち向かっていきたいと思っています。そのためにはこれからも多くの皆様の力が必要になるかと思います。

 

私たちの力をひとつにしてこの困難に打ち勝ち、仙台、宮城の復興に歯科医療を通じて貢献していきたいと思います。これからも皆様の力を貸してください。よろしくお願いします。

 

 

笠原 一規