なんでよく噛んで食べた方がいいの❓③

こんにちは。仙台市若林区おろしまち歯科医院 臼井です。

前回まで、よく噛んで食べることには、

①脳を活性化する

②満腹中枢を刺激する

③食事の際のエネルギー消費が増加する

という効果があり、頭に良くて、太りにくくなるというメリットがあることをお伝えしました。

これらの効果は、主にネズミを使った実験によって得られた結果が元になっておりますが、同じ哺乳類であり、ものを噛んで食べて消化吸収することにより活動エネルギーを得ている動物であるヒトにとっても、同じことが言える可能性が高いと考えられます。

ちなみに、ネズミの実験において、同じ量、種類の硬い餌を与え続けたグループと、柔らかい餌(硬さは1/2)を与え続けたグループとでは、若い頃は体重の増加率に大きな差は見られませんでしたが、年を重ねるにつれて柔らかい餌を与え続けたグループの方が体重が増加したという結果になったそうです。

つまり、人間でもよく噛んで食べているかどうかの差は、年齢を重ねてからの方がより大きく現れる可能性が高いのかも知れません。

小さい頃からよく噛んで食べることも大切ですが、

高齢になった時に、より健康的に過ごすことができることを目指す上では、今からでも歯ごたえのあるものをよく噛んで食べることが有効であると言えるでしょう。

よく噛んで食べることを習慣にするためには、歯ごたえのあるものを食事に取り入れることが効果的であると思います。

 

柔らかい食事を続けていると、

1)満腹感が形成されにくく、1回の食事量が増えてしまう。

2)熱産生が低下しエネルギー消費量が低下してしまう。

ことから、太りやすい体が作られてしまいます。

 

一口30回噛んでから飲み込むことを意識して行うようにすることで、

より食事をすることで消費するエネルギーを増やすことにつながり、満腹感を得やすいことで摂取する食事量を抑えることができるため、

太りにくい食事をすることができるようになります。

 

大人になってから習慣を新たに作ることは、簡単ではありませんよね。

私臼井も、トライしてはいつの間にかやめてしまっていることがたくさんあります😓

小さい頃から、よく噛んで食べることを当たり前のこととして習慣化できていれば、大人になっても当たり前によく噛んで食べられるようになるでしょう。

毎日歯を磨くことと併せて、一口一口をよく噛んで味わって食べることを家族の習慣にしていただけるように、お子さんにも声をかけながら、ご自身がまずは実践している姿を見せてあげてください。

声をかけるときには、

「よく噛んで食べなさい!」「丸飲みしてると頭に良くないよ!」「よく噛まないと太りやすくなるよ!」

と、しないとこんなマイナスがあるよ。ではなく、

『ゆっくり30回よく噛んでから飲み込もうね。』

『よく噛んで食べると脳が刺激されて頭に良いらしいよ。』

『よく噛んで食べると美味しく食べても太りにくくなるよ。』

と、よく噛むことで得られるメリットを教えてあげる伝え方の方が効果的だそうですよ☝️

ちなみに、ネズミの迷路実験では、よく噛む食事を行なっていた方がよりミスが少なくなるという結果も得られたそうです。

よく噛むことは、学習能力や注意力の向上も期待できるということですね。

皆さんの毎日の食事が、健康に美味しく楽しいものでありますように🙏