指しゃぶり

 

 

みなさん、こんにちは!

おろしまち歯科医院、歯科衛生士の本田です。

先日、当医療法人の忘年会に参加してきました(^ ^)忘年会は、年に数回しかない全スタッフが集まる機会です。普段なかなか会わない他の歯科医院のスタッフとも交流でき、充実した日になりました(^∇^)この忘年会が終わると、いよいよ今年最後の診療週です。気合いを入れて、最終日まで駆け抜けたいと思います(・∀・)

 

さて今回は、お子さんの指しゃぶりについてのお話です。指しゃぶりは、専門用語で、吸指癖とも言います。親指が多いですが、そのほか、人差し指、指全てをくわえるという場合もあります。

指しゃぶりは、お母さんのお腹の中にいる頃から始まります。産まれてすぐに母乳やミルクを吸う準備にもなっていると言われています。指しゃぶりは2歳以降は頻度が少なくなっていき、自然としなくなっていくことが多いですが、3歳以降も習慣化された強い指しゃぶりが続く場合、歯並びやかみ合わせに影響がでることがあります。歯科医院では4歳くらいまでは様子を見ましょうと言われることが多いと思います。

この年齢は、乳歯が全て生えそろい、かみ合わせができてくるころです。また、指しゃぶりでお父さんお母さんが心配することは、歯並びですが、歯並び以外にも舌癖、口呼吸、構音障害(しゃべりにくい言葉がある)などにつながります。

歯並びの影響としては、

①歯列弓狭窄…並びが狭い。長時間指を吸う圧が強いと、頬の筋肉が奥歯を内側に押すためにおこる。

歯列弓狭窄

 

 

 

 

 

 

 

 

V字型歯列

 

 

 

 

 

 

 

 

②開咬…奥歯では噛んでいるが、前歯は噛んでいない状態。指の腹面と背面が支点となり、上下の顎の前歯部分を歯の根方向に押すためにおこる。

 

 

 

 

 

 

 

③反対咬合…通常上の歯が下の歯を覆うように咬むが、それが反対に下の歯が前にでている状態。人差し指や中指で下の前歯を前に誘導する力が加わりおこる。

 

 

 

 

 

 

 

④上顎前突…上の前歯が前にでている状態。いわゆる出っ歯。親指腹部を上に向けて吸うことでおこる。

 

 

 

 

 

 

 

 

このように吸う指、時間、圧などの関係で様々な症状がでます。

また、これらの歯並びによって、口唇閉鎖不全、口呼吸というものもおこります。口唇閉鎖不全とは、いわゆるぽかん口です。通常は、唇が閉じた状態ですが、上顎前突や開咬などで唇が閉じないことです。さらに、唇が閉じないということは、口で呼吸する口呼吸というものにつながります。通常、鼻で呼吸する鼻呼吸では、鼻毛がフィルターの役割をし、ウイルスや菌を通しにくくしていますが、口呼吸では、ウイルスや菌は入り放題ということです。口の中が乾くと風邪を引きやすかったり、口臭の原因になります。

 

少しの例でしたが、参考になればと思います。