こんにちは。仙台市若林区おろしまち歯科医院 臼井です。
歯ぎしりや顎関節症の治療のために、歯科医院でマウスピースを製作して、日常的に装着しているという方もいらっしゃると思います。
臼井が皆様のお口を拝見している中で、
ご自身で歯ぎしりをしてある自覚はなくとも、前歯の先端や奥歯の咬合面が大きくすり減っていたり、
歯の根本が切れ込みを入れたようにすり減る<くさび状欠損>を生じて、冷たいものがしみたり、歯ブラシを当たるとズキンと痛むといった症状を併発している方も少なくありません。

歯ぎしり用のマウスピース(ナイトガード)には、柔らかいソフトタイプと、硬いハードタイプがあります。
ソフトタイプのマウスピースは、
シンプルに寝る時に上下の歯の間にクッション性のあるマウスピースを入れる事で、歯がすり減る事を防いだり、過度な力が加わる事から守ってくれる役割があります。
素材が柔らかいため、あまりにも強い歯ぎしりをする場合には、半年も経たないうちに穴が開いてしまうケースもあります。
ハードタイプに比べて締め付け感は少ないためソフトタイプの方が違和感が少ないと感じる方もいらっしゃいますが、
逆にハードタイプの方が、ソフトタイプと比べてだいぶ薄いため、違和感が少ないと感じる方もいらっしゃいます。
ハードタイプのナイトガードは、
歯ぎしりの原因の一つと考えられている、噛み合わせの不正による、筋肉への不均一な力の加わり方を解消するために、装着した際に、全体に均一に力が加わるように調整しておく事で、歯ぎしり自体を起こりにくくする目的があります。
ソフトタイプと異なり、クッションの役割が目的ではないため、使用しながら噛み合わせが均等に当たっているか時々チェックして調整する必要があります。
ハードタイプの一部がすり減って穴が開いてしまう場合には、噛み合わせの当たり方がまだ不均一な可能性があるため、よりこまめな調整を行う方が必要です。
また、締め付け感はソフトタイプに比べて強いため、慣れるまで時間が必要な方もいらっしゃいます。
耐久性はソフトタイプよりもハードタイプの方が高いのと、ハードタイプが歯ぎしり自体を抑制する事が期待できるため長持ちします。
また、
どちらも保険適用で製作する事ができますが、素材の違いや、制作法の違いから、ハードタイプの方がソフトタイプよりも装着時の金額は高くなります。
どちらの方が向いているかは、それぞれの歯ぎしりの程度や、考えられる原因、厚みと締め付け感のどちらに違和感を大きく感じるかなどによって異なってきます。
一方で、顎関節症に対しては、スプリントという硬いタイプのマウスピースを使用する方法があります。
マウスピースそのものは、ハードタイプのナイトガードと変わらず、噛み合わせを調整する点も同じですが、
ナイトガードが、歯ぎしりの一因である噛み合わせの力の不均衡を修正すべく、全体で均一に力が加わる様に調整するのに対して、
顎関節症用のスプリントでは、顎関節に負担がかからない位置に噛み合わせを誘導するように噛み合わせを調整する必要があります。
歯ぎしりや食いしばりが顎関節症の原因になっている事もあるため、結果的に同じ様な噛み合わせに調整する事も少なくありませんが、目的自体はそれぞれ異なるという事です。
が、ナイトガードは寝る時にだけ装着するのに対して、スプリントは起きている時も寝ている時も装着するため、顎関節症と歯ぎしりを併発している場合には、スプリントがナイトガードの役割も果たしているとも言えます。
長々と逆にややこしくなってしまったかもしれませんが😓
顎関節症のスプリントと、ハードタイプのナイトガードはどちらも保険適用で製作でき、装着時にかかる費用も同じため、お口の問題が歯ぎしりにあるのか、顎関節症なのかによって使い分けているという事です。
ただし、どちらも根本的な治療法というわけではない事も、付け加えさせてください。
根本的な解決には、矯正治療や外科的な治療が必要になる事もあります。
マウスピースは、歯を削る事なく症状を緩和したり、進行を抑制したりするために使用するため、使わなくなると症状が再発する事が少なくありません。
状態によっては、必要に応じて口腔外科や矯正歯科と連携することをおすすめさせて頂く事がある事も覚えておいて頂けたら幸いです😁