こんにちは。仙台市若林区おろしまち歯科医院 臼井です。
今月で生後9ヶ月を迎えた臼井家の末っ子<Mカ>です。
乳歯が生え始めたのは生後8ヶ月目となった約1ヶ月前。
平均的に最初の乳歯が生え始めるのは、生後6ヶ月頃なので少し遅めの映え始めとなりました。
歯の生え方は、一人一人大きく異なるため、平均±3ヶ月程度は大きな心配はありません。
生え始めてからの経過も、一人一人の成長スピードによって異なります。
<Mカ>は、生後の成長曲線を見ると、身長、体重とも平均の上限一杯で推移しており、(食べさせすぎに注意は必要ですが)、成長が早いタイプかもしれません。
少し生えてくるのが遅い子でも、身体の成長期を迎えると一気に生えてきたりします。
1ヶ月前に生え始めた<Mカ>の乳歯(左右下のA)の現在の状態はこの様な感じです。
まだ生えているのは左右の下の乳前歯だけですが、1ヶ月前に撮影した前回の写真と比較すると、たった1ヶ月でもだいぶ生えてきている事が分かります。
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下の歯の場合、一見すると上に上に伸びてきているように見えますが、実は歯は全て頭(てっぺん)の方からでき始め、根の方に伸びて完成していきます。
歯が生えてくる頃には、歯冠部(歯の頭の部分)は完成しているけど、歯根はまだ未完成な状態で、
そこから完成済みの歯冠部が少しずつお口の中に見えてくるのが、歯が伸びてきているように見える状態です。
永久歯では、見た目には完全に生え切った様に見える、歯頸部( しけいぶ)まで歯が生えた状態でも、歯茎の中で歯根の成長は続きます。
つまり、実際には、歯は伸びているのではなく、歯が成長しながらお口の中に生えてきて、歯が生えてから歯茎の中で歯根が先まで成長する(根の方向に伸びている)。
という事です☝️
上の歯も下の歯も、歯頸部辺りまで生えてきたら、ある程度その歯は生え切ったと判断します。
ある程度と言うのは、歯の萌出(ほうしゅつ 生える事)は、実はそこで自然に止まるわけではないからです。
歯頸部まで生えた頃、少しの差でその歯と噛み合う対合歯(上なら下、下なら上の歯)も生えてきて、丁度いいあたりで接触します。
そこで初めて生えようとする動きが止まります。
つまり、上の歯と下の歯が生えようとする力の均衡がとれたところに、たまたま生え揃っている。
という事です☝️☝️
という事は、いずれかの歯が生えてこなかったり、生える向きが真っ直ぐでなく、大きく傾いていたりすると…、丁度いいあたりで噛み合う相手が見つからず、一方だけが生えすぎたりしてきます。
生えた頃から、見た目に歯頸部を超えて少し黄色味がかった歯根が見えるほど生えてしまっている歯は、歯並びが原因かもしれません。
生え方に問題がある場合には、むし歯のリスクが高かったり、その後さらなる問題に繋がる可能性もあるので注意が必要です。
乳歯の頃から定期的に歯科医院を受診しておくことで、適切なタイミングで矯正治療を検討したり、ブラッシング指導やフッ化物塗布などにより、むし歯のリスクをコントロールする事ができる。
という事です☝️☝️☝️